VRMモデル制作のお仕事をいただいたのでついでにバ美肉した話
「こういうこともできますよ~」と、ポートフォリオとしてMMDモデルの動画をお送りしたところ、「VRMモデルの制作って可能ですか?」と聞かれ、(VRM?聞き覚えg…おっぱい霊夢の人が作ってた目つきワルワルおかっぱショタのやつだーッ!!)「仕様の勉強からでよければ!」と初の3DCGのお仕事をいただいたので、「勉強をするなら自分用のモデルも作ろう!」とセルフ受肉用にVRMモデルを制作した備忘録です。
バ美肉(ばびにく) | numan「バ美肉」(ばびにく)とは、「バーチャル美少女受肉」、または「バーチャル美少女セルフ受肉」の略。
目次
「VRM」とは
VRM「VRM」はVRアプリケーション向けの人型3Dアバター(3Dモデル)データを扱うためのファイルフォーマットです。
様々な用途で使用するための人型(ヒューマノイド)アバターの統一規格といった感じですね。
モデリングをしたらFBX形式で書き出してUnityでセットアップを行うのですが、Blenderへアドオン「VRM IMPORTER」を追加すればVRMのインポート/エクスポートが可能になり、Blenderだけでセットアップまで行なえます。
モデルの制作
2023.07.21
基本的な構造は「ニコニ立体ちゃん」をダウンロードし、上述のアドオンでBlenderへインポートして把握しました。
ニコニ立体マスコットキャラクター アリシア・ソリッド 公式サイト
まずはキャラクターデザインしつつ三面図を作成したのですが、めっちゃ雑です。
仕事じゃないし、自分が困らない程度でいいか~というゆるゆる加減です。
コンセプトはイカ(ペンネーム)、イカ耳(イカと猫との連想)、ネネコ(あつ森とかFF14とかのキャラクターネーム)、猫(お耳としっぽのモデルはアンズさん)、衣装はクラシックロリータのAラインワンピース。己の性癖全部盛りです。
ずっと野郎を作っていたせいでもう既にウルトラ可愛く見える。 可愛くない? 可愛い。(確信)
2023.07.22
2023.07.24
制作し始めてから知ったのですが、VRMバージョン0.0はボーンコンストレイントが使えないらしく、つまりこのデザインで破綻させないのは無理ゲーだったので襟のフリルは取り払われました。 😥
VRMバージョン1.0ならばボーンコンストレイントも使用可能なようですが、2022年9月にリリースされたものの、2023年8月現在でも対応ソフトが少ないようで、汎用性の高さから0.0での制作としました。
2023.07.26
メッシュを割って造形をなめらかにするより、メッシュを割らずに1頂点1ボーンにしたほうが動きがきれいらしく、実際にスカートを24日のものからメッシュ割りを半分にして1頂点1ボーンにしたところ動きがいい感じになったので、フリルもなるべくメッシュを削減したビフォーアフターです。
MMDのように細かい剛体などの設定が行えないVRMの場合、メッシュもウェイトもシンプルなほうが動きがきれいになりやすいようです。
2023.07.29
髪の毛を盛り、お耳を追加し、瞬きに連動してぴこぴこ動くようにしてみました。可愛いの権化。😍
2023.08.01
下半身を作り始めたら案の定突き抜けがひどかったので、色々とパラメータをいじってみたビフォーアフター。
Hit Radiusを0.01から0.06にしてColliders(MMDの剛体のようなもの)の判定を大きくしてお尻のCollidersでスカートを広げ、そのままだとスカートが広がりっぱなしなのでGravity Powerを0から0.8にして、重力でスカートが下がるように調整。
特に最後の上半身をかがめてぐるっとするモーションの部分が顕著ですが、突き抜けはマシになっていると思います。
スカートがふんわりしっぱなしではあるけれど、あまりにも突き抜けが酷いよりはふんわりスカートのほうがよいかな~と。
2023.08.05
※こちらの動画には音声が含まれますので再生の際はご注意ください。
生成りの生地部分が暗すぎたのでテクスチャを調整。
見えている部分の形は作り終えたので、「UNITE IN THE SKY」を踊ってもらいました。
曲はUCLロゴ、もしくはライセンス表記のいずれかの表示を行えば使用できるユニティちゃんライセンスのものです。
楽曲CDとドラマCDのVol.1が無償公開決定! « UNITY-CHAN! OFFICIAL WEBSITE
使用してみたソフト
VRMビュアー
とある日のくコ:彡「モデルの確認用にソフトをダウンロードしないとな。え~っと『VRMビュアー』?ダウンロードしてみよ」
(リンクをクリック)
「ビームマンPじゃねぇか!!!!!!」
MMD界隈では知らぬ人はもぐりであろう「彼のお方」が制作されたシンプルなビューアー。
動作が軽く、自動まばたきや「あいうえお」、「手握り」のスライダーや、各種感情のプルダウンメニュー、各種モーションなど、必要な要素は一通り備わっています。
3teneFREE
おそらくVRM用ソフトとしては有名所。
ビューアーのような機能の他、フェイストラッキングや音声認識によるリップシンクなどにも対応しており、VRMモデルを使用して配信がしたければ一番に選択肢に上がってくるのではないかと思います。
「Leap Motion」にも対応しており、専用の機材が必要ではあるものの、手のトラッキングを行うこともできます。
VMagicMirror
マウス操作とキーボード入力でモデルが動いてくれるソフト。
フェイストラッキングや音声認識によるリップシンクにも対応しており、特別な機器がなくともアバターが動かせるのが特徴ですね。
ペンタブやコントローラーなどのモードもあり、パソコンを操作するゲームや作業配信などとも親和性が高いと思います。
ソフト自体でウインドウを透過できるので、デスクトップマスコットのように表示しておくことも可能です。KAWAII
3Dモデリングのお仕事について
今後もVRMに限らず3DCGのお仕事をお受けしたいと考えております。
ご用命がございましたらば「メールフォーム」よりお問い合わせください。